英語の能力を測る試験として、英検の他にもTOEIC、TOEFL、IELTといったものがあります。
ここではそれぞれの試験の特徴と、どれから受けるべきかをまとめています。
まずは、簡単に結論から。
○ 就活や昇進に必要→TOEIC
○ 留学に必要→TOEFL(IELTS)
○ 中高生→英検
○ 留学の予定はなく、とりあえず目標を設定したい→英検もしくはTOEIC
簡単にまとめるとこのようになります。
どれも英語の学習の本質は同じなので、途中で目指す試験を変更することも可能です。
例えば、TOEICの勉強をしていく途中で留学することになりTOEFLに変更したり、その逆にTOEFLからTOEICに変更したり、あるいは英検からTOEICやTOEFLの学習に変更したりと、途中で他の試験に目標を変えても問題ありません。
ただ、試験によって覚えるべき語彙や出題される文章の内容が異なりますので、やはりできることならば、最初に目指す試験を決めてしまった方が得策です。
TOEIC・TOEFL・IELTSの違い
TOEIC
日常会話やビジネス英語が中心。
就職活動で申告したり、昇進や給与に影響したりする。
他の試験と違って、<Listening & Reading>のみの試験が主流。つまりSpeakingとWritingの対策はせずに得点アップを目指すことができる。
他に、<Speaking & Writing>と<Speakingのみ>の試験もある。
TOEFLとIELTS
どちらも海外留学を目指す場合に利用される。
学術的な英語、大学生活で使用する英語が中心。
IELTSのリスニングはイギリス、オーストラリア英語中心。アメリカ英語の発音に慣れている場合、最初はイギリスやオーストラリアのアクセントに苦戦する可能性がある。
また、面接に関して、TOEFLのibtはパソコンで受けることになるが、IELTSは対面での試験となっている。
留学を目的とする場合は基本的にはTOEFL、イギリス留学のみを目指している場合はIELTSに向けて学習を進める。
→【参考】TOEFL公式ページ
→【参考】IELTS公式ページ
※ご自身が目指す大学が決まっている場合は、その大学が求めている試験とスコアを確認してください。
TOEIC、TOEFL、英検、IELTSのどれを目指すべきか
小・中・高校生→英検
TOEFLとTOEICは、級ごとにテストの難易度が異なる英検とは異なり、難易度が高めです。
ですので、小・中・高校生で、留学が控えているなどがなければ、自分のレベルに応じた級の英検を目標に、学習を進めていくことが望ましいです。
大学生・社会人で留学の予定がある場合→TOEFL(イギリスの大学はIELTS)
留学の予定がある場合は、TOEFL(イギリスの大学の場合はIELTS)に向けた学習を進めることになります。
留学を目指す大学によって、TOEICや英検のスコアも採用される場合がありますので、まずは各大学の要項を確認してください。
そして、留学から帰国後に、英検の上位の級やTOEICでの高得点を取得するという順番になります。
大学生・社会人で留学の予定はなく就職活動や昇進のために英語力の証明が必要な場合→TOEIC
留学の予定はなく、就職活動や昇進のために英語力の証明が必要な場合は、TOEICに向けた学習を進めます。
一般的に就職活動で提出を求められるTOEICのスコアは、Listening & Readingの方で、Speaking & Writingは求められません。
ですので、ReadingとListeningを集中的に学習することができます。
留学や就職活動、昇進試験に関係なく、とりあえず何かしら目標を作りたい場合→英検
留学や就職活動、昇進試験に関係なく、とりあえず何かしら目標を作りたい場合は、英検の準1級以上に向けた学習を進めます。
英検も、就職活動の資格の欄に記載することができます。
さらに、英検に向けて学習を進めていけば、4技能すべてに取り組むことになります。
途中で目標をTOEICやTOEFLに変更する場合も、スムーズに切り替えることができます。