概要
<【名詞】+関係代名詞+(S)V~>という形にすると、<関係代名詞+(S)V~>の部分が【名詞】を修飾して、「(S)Vする【名詞】」という意味になります。
the man who lives in China ※whoが関係代名詞(下で詳しく扱います) | 「中国に住んでいる男性」 |
<who lives in China>というかたまりが<the man>という名詞を修飾しています。
問題がどのように作られるかというと、例えばthe man (who / whom) lives in Chinaにおいて、whoとwhomのどちらが正しいか、といったように問われます。この場合「livesという動詞の前だからwhomではなくwhoを正解とする(詳しくは後で扱います)」という判断ができる必要があります。
①「正しく訳ができるようになること」と、②「複数の種類がある関係代名詞の中から、関係代名詞の前後の形に合わせて正しいものを選べるようにすること」がゴールです。
関係代名詞とその周りの形を正しく理解するために、以下のように2つの文を1つにまとめるという作業をしていきます。
I have a friend. | 「私には友達がいる」 |
He lives in China. | 「彼は中国に住んでいる」 |
日本語を1つの文にまとめると、「私には、中国に住んでいる友達がいる」となり「彼は」という言葉がなくなります。では、英語ではどのようになるのか?
まずはHe lives in ChinaのHeを関係代名詞のwhoに変えます(ルールは後で詳しく扱います)。
He lives in China |
↓heをwhoに変える |
who lives in China |
そしてそれをheが指しているもの(a friend)の後にくっつけます
I have a friend who lives in China.
こうすると、who lives in Chinaのまとまりがa friendを修飾して、「中国に住んでいる友達」という意味になります。この1文全体では「私には、中国に住んでいる友達がいる」という意味になります。
<who lives in China>のまとまりで<a friend>という名詞を説明していますが、<who>は<a friend>を指す代名詞の働きしていて、「ここからa friendの説明を始めます」という合図となっています。
さらに、<he>を<who>にすることで<I have a friend.>と<He lives in China.>という2つの文をつなげる(関係づける)ことができるようになります(2つの文をつなぐのは【接続詞】の働き)。
これら2つの働きを合わせて<関係代名詞>という名前になっています。
まとめると、関係代名詞には【名詞】を指す代名詞の働きと、2つの文を関係させる【接続詞】の働きが含まれています。
それではここから詳しく学習していきましょう。
関係代名詞の種類
先行詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 |
人の場合 | who | whose | whom |
人以外の場合 | which | whose | whom |
人と人以外のどちらでもよい | that | ー | that |
この表は暗記が必要です。まず、先行詞について確認します。<【名詞】+関係代名詞+(S)V~>という形で「~する【名詞】」という意味になりますが、<関係代名詞+(S)V~>のまとまりが修飾する【名詞】のことを<先行詞>と呼びます。
この<先行詞>が<人>のときはwho, whose, whom、<人以外>のときはwhich, whose, which、を使います。thatは<人>と<人以外>のどちらにでも使えます。
格についてはここから3回に分けて確認していきます。今回は主格を見ていきましょう。
主格
先行詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 |
人の場合 | who | whose | whom |
人以外の場合 | which | whose | whom |
人と人以外のどちらでもよい | that | ー | that |
次の2つの文を1文にまとめましょう。手順は以下の通りです。
~2文を1文にまとめる手順~
①代名詞を関係代名詞に変える。その時、先行詞と格に注意する。
②代名詞がもともと指している単語の後にくっつける。
I have a friend. | 「私には友達がいる」 |
He lives in China. | 「彼は中国に住んでいる」 |
これらの2つの文を日本語でまとめると「私には中国に住んでいる友達がいる」となります。では、英語ではどうなるか?
2つ目の文のheを関係代名詞に変えます。<he>は主語なので主格から選びます。さらに、指しているものは<a friend>という<人>なので、<who>か<that>ということになります。どちらでもいいのですが、ここでは<who>を使っていきます。
He lives in China |
↓heをwhoかthatに変える |
who lives in China |
そしてこれを<he>がもともと指していた単語である<a friend>の後にくっつけます。
I have a friend who lives in China.
こうすることで<who lives in China>のまとまりが<a friend>を修飾して、全体で「私には中国に住んでいる友達がいる」という意味になります。このように、関係代名詞のwhoは、先行詞が<人>の場合に用います。さらに関係詞のかたまり<who lives in China>において、whoは主語の働きをしています。言い換えると、関係代名詞whoの先行詞は<人>であり、後には動詞が続きます。
次にwhichを見ていきます。
He has a dog. | 「彼は犬を飼っている」 |
It has blue eyes. | 「それは青い目をしている」 |
この2つの日本語を1つにまとめると「彼は青い目をした犬を飼っている」となります。では、英語ではどうなるか?
2つ目の文の<it>を関係代名詞に変えますが、<it>は主語なので主格から選びます。さらに、指しているものは<a dog>という<人以外>なので、<which>か<that>ということになります。どちらでもいいのですが、ここでは<which>を使っていきます 。
It has blue eyes. |
↓itをwhichかthatに変える |
which has blue eyes. |
そしてこれを<it>がもともと指していた単語である<a dog>の後にくっつけます。
He has a dog which has blue eyes.
こうすることで<which has blue eyes>のまとまりが<a dog>を修飾して、全体で「彼は青い目をした犬を飼っている」という意味になります。
このように、関係代名詞のwhichは、先行詞が<人以外>の場合に用います。
さらに関係詞のかたまり<which has blue eyes>において、whichは主語の働きをしています。
言い換えると、関係代名詞whichの先行詞は<人以外>であり、後には動詞が続きます。
whoもwhichもthatで代用することができます。
I have a friend that lives in China.
He has a dog that has blue eyes.
主格の後には必ず動詞が続くことになります。逆に言えば「動詞の前に来る関係代名詞は何格か?」と問われれば「主格!」と確定することができます。