英語学習法

【ボキャブラリー学習における心構え】効果を最大限引き出すための効率的なボキャブラリー学習の考え方

vocabulary
この記事で分かること

〇 語彙力を増やすうえでの心構え

〇 単語や熟語の覚え方

前提:反復が必須

単語を覚えるためには反復あるのみです。

特に初めて目にする単語は、3~4日連続で覚えなおして、かつ、1週間後と1か月後にも復習をしないとすぐに忘れてしまいます。

たまに、新しい単語を1回覚えたら、次に復習するのは単語帳2周目(1か月後)という人もいたりしますが、案の定「全く覚えてなくて凹む」ということを言っていたりします。これは個人の能力の問題ではなく、単にやり方の問題です。

以下で、王道の暗記パターンを紹介していきます。

いずれにせよ共通することは、反復と継続です。毎日単語を覚える時間を作り、その中で同じ単語を短期間で繰り返し覚えるようなスケジュールにしていきます。

書いて覚える?見て覚える?

基本的には見て覚える方が効率良く進めることができます。

試験の基本はリーディングがメインなので、単語を見たときに意味が分かれば問題ありません。

また、ライティングを意識して書いて覚えるとしても、ライティングでは到底使わないようなレベルの単語も書いて覚えることになり、無駄が多くなってしまいます。

「書いて覚えた方が記憶に残る」という人もいます。

その場合は書いて覚えてもよいのですが、すべて書いて覚えると1冊終える前にモチベーションが尽きる可能性があるので、基本は見て覚えて、どうしても覚えられないものだけ書いて覚える、とした方がバランスをとることができます。

実際に「書いて覚えること」にこだわっていた人に「見て覚えるやり方」を教えると、あっさりと「こっちの方がいい」とやり方を変えてくれることがほとんどです。

「ライティングはどうするのか」という質問もきます。

ライティングへの対策の基本は、例文と模範文章の暗記です。つまり、その際に単語も一緒に覚えていきます。

ただし、中学レベルの単語はある程度かけた方がよいのですが、これは見て覚えているうちにかなり印象に残りますので、その上でなお書けない単語を必要な時に書けるようにすればよいです。

参考)ライティング学習の心構え

単語帳の1周目から書いて覚えようとすると時間がかかりすぎて、挫折につながりかねません。

ですので、少なくとも初期の段階では見ながら覚えていき、その後どうしても書けるようにしたい、あるいはしなければならない単語があれば、それだけ書いて覚えます。

何をもって「覚えた」とするか

見た瞬間に意味が浮かぶのが「覚えた」ということです。

「覚えた!」の基準が甘い方もいます。

「見た瞬間に日本語が思い浮かぶ」というレベルまで覚え込まないと、本番では使えません。例えばhappyの意味は?と聞かれたら、おそらく一瞬で意味が思い浮かぶと思います。

では次はどうでしょう?avoid、answer、conscious、aware。思い出すのに時間がかかった場合、それは「覚えている単語」としてカウントするべきではありません。

意味を思い出すのに数秒かかる場合、長期記憶にはなっておらず、しばらくすると忘れてしまいます。

また、単語の意味を思い出すことに時間をかけながら文章を読んでいたら、読むスピードが極端に遅くなり、制限時間内に解答できなくなります。

happy=「幸せな」のように、単語を見た瞬間に意味が思い浮かぶようになるまで反復する必要があります。

品詞まで覚える

語は意味だけでなく品詞まで覚える必要があります。

試験で直接的に点数に絡んでくるからです。

例えば、She looks (happy / happily).といった問題が出題されます。

意味で考えてもhappyとhappilyのどちらが正解かを判断することは難しいはずです。これは意味ではなく品詞をもとに解く問題であり、「lookの後には補語として副詞ではなく形容詞がくる」というルールに合わせて形容詞であるhappyを選びます(happilyは副詞)。

このように、ある単語の品詞がなんなのかという知識は必須です。単語帳で単語の意味を覚える際に、必ず品詞も意識してください。

参考)品詞

単語の覚え方王道2選

同じ単語を1週間覚え続ける

同じ100~200個の単語を1週間毎日覚え続けます。ここでは週に100個ペースを例にします。

もちろん1日に新しい単語を100暗記するわけではありません。しかし、ただ見るだけではなく、1語1語極力覚えようとして、丁寧に時間をかけて見ていきます。10個見るごとに隠して意味を覚えたか確認します。覚えていないものはもう一度意味を確認して、とりあえず100個をなんとなく覚えていきます。

最初の2~3日は覚えきれないですが、だんだんと意味を覚えている単語が増えてきます。6、7日目あたりになると、意味が分かる単語も増えているはずです。ですので、仕上げとして、日本語を隠しながら意味が思い浮かぶように覚え込んでいきます。

次に、2~3週間おきにそこまでの単語を覚えなおす習慣を作ります。例えば、4週間1セットで考えるのであれば、初めの3週間で週に100個ずつ覚え、最後の1週間でその300個をすべて再度覚えなおします。

上記のペースだと月に300~400個覚えることができます。個々人のペースに合わせて、1週間に覚える単語を50にしたり200にしたりして調整していきます。

1日30~50個ペースで毎日新しい単語を覚える

毎日30~50個くらいと数を決め、確実に覚えていきます。これはうろ覚えではなく、少なくともその日はすべての意味が言えるようになった、という状態にします。

新しい単語を覚える前に復習として前日と前々日に覚えた単語を覚えなおします。かなり忘れているはずですが、それは普通の現象なので、とにかく覚えなおします。復習が終了したら、その日の新しい単語を覚えます。

週に1~2日は復習専用の日を設けます。例えば、週に2日儲ける場合は3~4日に1日、週に1日の場合は日曜日だけとし、その日は先に進まずそこまでの単語を再度覚えなおします。

① 単語は毎日覚える時間をつくる。

② 同じ単語を短期間で何度も見る。

③ 単語の意味だけでなく品詞まで覚える。

④ 単語を見た瞬間に意味が思い浮かぶようにすることがゴール。

④ 「見て覚える」を基本とし、必要に応じで「書いて覚える」を取り入れる。

⑤ 1週間同じ100~200個の単語を毎日覚え続ける/一日30~50個ペースで毎日新しい単語を覚えて週に1~2日のペースで復習専用の日を設ける