TOEFL学習の全体の流れをまとめました。参考にしていただけると幸いです。
まず、どの資格を目指すとしても、<基礎力(語彙・文法・発音)→応用力(Reading, Listening, Speaking, Writing)>という本質的な流れは同じです。
この<基礎力→応用力>という内容はこのサイトのホームで述べましたが、ここではそれをTOEFLに当てはめながら、学習全体の流れをご紹介していきます。
では早速、結論から。
①公式問題集で今の力を確認する
②基礎力を鍛える
【語彙】TOEFL用の単語帳(もしくはそれと同レベルの単語帳)
【文法】高校卒業レベル、英検2級レベルの文法知識
【発音】発音の知識を短期間で集中的に学習する
③応用力を鍛える
TOEFL用の問題集を使って4技能(reading・listening・writing・speaking)の運用訓練をする
公式問題集で自分のレベルを確認
英語学習を進めている最中の方は、まずは公式問題集を解いて<自分に足りないもの=今後力を入れるべきもの>を確認します。
英語学習を0から始める方は、この項目は飛ばして<TOEFLに向けた基礎>に進んでください。
TOEFLに向けた基礎
TOEFLに向けた基礎力①:語彙
TOEFL専用の単語帳を使います。
TOEFLは留学用のテストですので、ビジネス系のTOEICとは異なり、大学の授業を想定した学術的な語彙が多く出てきますので、TOEFL用の単語帳が望ましいです。
TOEFLに向けた基礎力②:文法&英文解釈
TOEFLを受験する上で、高校標準レベル、英検2級レベルの知識があることが望ましいです。
すでに文法が固まっている方はこの項目は飛ばしてください。
目安としては、問題集などの解説や和訳(なぜそのような訳になるのか)が理解できる、あるいは忘れているものは少し調べれば分かる、という状況であれば問題ありません。
逆に、問題集の解説を読んでも分からないほどに知識が抜けている場合は、一度体系的に文法事項を思い出しておくことが望ましいです。
学校や予備校、塾の教材をお持ちの方はそれを、お持ちでない方は以下のページでおすすめを確認してみてください。
TOEFLに向けた基礎力③:発音
発音の知識はリスニング・スピーキング力に直接的に影響をしてきます。
体系的に学んだことがない場合は、一通り発音の知識を学んでおいた方が、今後の英語学習を効率的に進めることができます。
少なくとも数日あれば、一通りの学習を終わらせることができます。
まずはこのサイトで英語の発音の全体像をつかんでみてください。
そして、発音に関する参考書で、実際に声に出しながら学んでいきます。
TOEFLに向けて応用力を鍛える
Reading
TOEFL用の問題集に取り組みます。
手順①:解いて答え合わせ
手順②:英語だけで読み込む
手順①:解いて答え合わせ
解いて解答、解説、和訳を確認して、間違えた問題1問ごとに自分が間違えた原因と対策をメモします。
原因例 | 対策例 |
単純に単語や慣用表現が分からなかった | 単語帳を続けよう |
聞いたこともない話なのでついていけなかった | 読み込み(②で解説)で仕上げよう |
手順②:英語だけで読み込む
日本語を介さずに、英語だけで繰り返し読みます。
目標回数は合計で5~30回で、<3回×5日>のように、数日に分けて反復します。
合計回数は難易度に合わせて調整します。簡単と感じるものは2~3回でもいいですし、難しいと感じるものはスラスラ読めるようになるまで数十回繰り返します。
特にこの②が重要です。
この手の問題集に取り組む際に、答え合わせして終わりになる方が後を絶ちません。
しかし、英語力アップは素振りや筋トレのように反復訓練にこそあります。
少しきつめの負荷でトレーニングを続けて、徐々に楽にできるようになるのと同じように、少し難しいと感じる英文をスラスラ読めるようになるまで反復します。
これを続けていくことで、読解力は徐々にですが、確実に伸びていきます。
Listening
TOEFL用の問題集に取り組みます。
手順①:解いて答え合わせ
手順②:シャドーイング
手順①:解いて答え合わせ
聞き取れなかったところを中心に、文字を見ながら何と言っているかを確認します。
手順②:シャドーイング
まず、文字を見ながら音声に少し遅れる形で声に出していきます。
何回か繰り返して、スラスラ言いつつ英語だけで意味を理解できるようにします。
その後、文字を見ずに、音声だけでシャドーイングをします。
日常会話のような、スピーキングとして自分でも発言できるようになりたい内容は暗唱できるようになるまで繰り返します。
一方で、大学の講義など、聞き取ることができればよいだけのもの(普段の生活で自分では使わないフレーズ)は暗唱できるようにする必要はなく、細かいところまで聞き取ることができるようになれば終了です。
Reading同様、こちらも②が重要です。
実用英語として使えるようになるうえで、このシャドーイングはめちゃくちゃ有効ですので、ぜひ普段の学習に取り入れてください。
Writing
手順①:英作文の型を覚える
手順②:模範例文を暗記する
手順③:問題集のテーマに沿って自分で書いて添削を受ける
手順①:英作文の型を覚える
英作文を作るうえでは、<主張段落→理由+具体例段落→結論段落>というような方が存在します。
参考書で解説されている型を身につけてください。
このサイトのページも参考にしてみてください。
手順②:模範例文を暗記する
参考書についている模範解答の文章をできる限りそのまま覚えます。
インプットがないままにいきなり文章を書こうとする方もいるのですが、極めて非効率的です。
文法的には正しくても不自然な英文になったり、そもそも知らないと書けない(いくら考えても思い浮かばない)英語があったりするからです。
例えば、「環境にやさしい」は<environmentally friendly>というように<friendly>が使われます。こういったものは知らなければ書きようがありません。
まずは、インプットの割合を多くして、いろんな表現を覚え込み、本番はできる限りそのまま使うべきです。
手順③:問題集のテーマに沿って自分で書いて添削を受ける
アウトプットの練習です。
手順②で覚え込んだフレーズや英文を使いつつ、自分の力で作文をしていきます。
この際、書きたくてもどう書けばいいか分からないものは調べつつ完成させます。
その後、ネイティブの知人にチェックしてもらったり、オンライン英会話などで添削を受けて、OKが出たら、それをいつでも書けるように覚え込みます。
そして、本番までにできる限りの数をこなしていきます。
Speaking
手順①:模範英文の分からない部分をなくす
手順②:シャドーイングで覚え込む
手順③:自己紹介など模範英文にはない自分特有の情報を言えるようにする
ライティング同様、スピーキングもまずはインプットを意識します。
問題集をいきなり解こうとするのではなく、問題集についている解答例をシャドーイングで反復してスラスラ言えるようにします。
すぐに言えるネタがたまっていくほどに、言いたいときに言いたいことが言え、英語が話せるということになっていきます。
手順①&②:分からないところをなくしてシャドーイング
スピーキング教材の模範例文をシャドーイングして覚え込みます。
この際、例えば「私はラッキョウが好きです」のような極端すぎるもの、自分では使わないであろうフレーズは省いても構いません。
まずは、英文を見ながら音声に少し遅れて発音します。
スラスラ言えて英語だけで意味が理解できるようになったら、英文を見ずにシャドーイングを繰り返します。
最終的には一分ごとに停止して、その一文がまるまる言えたらゴールです。
手順③:自己紹介など模範英文にはない自分特有の情報を言えるようにする
手順②で発話することに慣れてきたら、模範例文にはない自分特有の情報、例えば出身地、好きな食べ物や映画、趣味なども言えるようにしていきます。
自分が作った英文が正しいか自信がない場合は、ネイティブの知人に見てもらったり、オンライン英会話などで添削を受けたりします。