TOEIC

【TOEIC満点が紹介】TOEICを解く上でのテクニック的なもの

TOEICを解く際のPartごとのテクニック的なものをまとめました。

参考にしていただけると幸いです。

まず大前提として、ここで紹介するテクニック的なものは、英語力そのものを上げてくれるものではありません。

TOEICを目標にして本当の意味で英語力そのものを上げるには、「シャドーイングをメインにして<本番さながらの問題集>をやり込むこと」が重要です。

逆に言えば、英語力そのものが上がっていけば、ここで紹介するテクニックを知らなくても高得点を取ることはできます。

TOEIC学習全体の流れ

それを踏まえた上で、ここで紹介するポイントを意識して解くようにしてみてください。

Part 1

英語の語順を意識しながら聞く

英語は<主語+動詞+その他.>という語順です。

ですので、まずは<主語>が聞こえたらそれが指すものを探し、次に<動詞>が聞こえたら<主語>がしている動作を確認します。

A man is repairing a vehicle.「男性は車を修理している」

という文で<a man>が聞こえてきたときに、写真の中にいる「男性」を意識します。

当然ですが、もし<a woman>と聞こえてきたら、写真の中にいる「女性」を意識することになります。

次に、<is repairing>が聞こえてきたときに、その「男性」が行っている「動作」を確認します。

最後に、<a vehicle>が聞こえてきたら、その男性が修理しているものが「車」かどうかを意識します。

もちろん、修理しているものが「ラジオ」であれば誤りの選択肢となります。

動詞の形を意識しながら聞く

動詞が<現在進行形>なのか<現在完了形>なのかによって、表す状況は異なります。

まずは注意すべき動詞の形の確認です。

現在進行形<be動詞+~ing形>「~しているところだ」
現在完了形<have+過去分詞>「~してしまった/ずっと~している」
受け身形<be動詞+過去分詞>「~される/~された」
受け身の現在完了形<have been+過去分詞>「~されてしまった」
受け身の現在進行形<be動詞+being+過去分詞>「~されているところだ」

例えば、以下の2文を比べてみてください。

① A carpet tile is being installed.「カーペットタイルが敷かれているところだ」

② A carpet tile has been installed.「カーペットタイルは敷かれてしまった」

①が正解であるには、「誰かがカーペットタイルを敷いている途中の絵」である必要があります。

逆に②が正解であるには、「カーペットタイルが敷かれ終わっている状態の絵」である必要があります。

さらに、上記の例文の場合、<is being>と<has been>の音も似ているので、注意して聞き取る必要があります。

このように、動詞の形が少し違うだけで、それが表す状況も変わってきます。

問題演習に取り組む際に注意してみてください。

Part 2

同じ単語、似ている単語を使ったひっかけに注意

Part2は質問文に対する適切な返答を選ぶ問題です。

質問文が聞き取りづらかった場合に、とりあえず聞こえてきた単語が含まれている選択肢を選んでしまう方がいるのですが、この選択肢はひっかけである可能性が高いです。

例えば、

Do you work on Sundays?「あなたは日曜日に働いていますか?」

に対するひっかけの選択肢として、workと同じ単語、あるいは音が似ている単語を使った選択肢が想定されます。

【ひっかけ選択肢1】workとwalkの混同を誘う選択肢

I usually talk a walk in the morning.「私はたいてい朝に散歩をします」

【ひっかけ選択肢2】workが「働く」ではなく「作動する」という意味で使われている選択肢

This machine won’t work.「この機械は動かない」

質問文に出てきた単語と同じ、もしくは音が似ている単語が含まれている選択肢は疑ってかかるようにします。

疑問詞の疑問文か普通の疑問文かを意識する

質問文が疑問詞で始まれば、返答の選択肢を絞りやすくなります。

whenいつ
whereどこ
whyなぜ
howどうやって
what
who
whichどれ/どっち

例えば、全体的によく聞き取れてなくても、最初のWhereさえ聞き取ることができれば、場所を答えている選択肢が正解だと推測することができます。

逆に言うと、このタイプは最初の一語を聞き逃すと正解を選べなくなってしまう可能性が高いです。

(Where / When) will the meeting be held?「会議は(どこで/いつ)開かれますか?」

最初の一語がWhereであれば<In the conference room on the second floor.>といった選択肢が正解になりますが、Whenであれば<Tomorrow.>といった選択肢が正解になります。

この場合、最初の一語を聞き逃すと、答えを判断できないということになります。

遠回しな返答に注意

正解の選択肢の中には、直接的な返答ではなく間接的な返答もでてきます。

Where is the document?「その書類はどこにありますか?」

(直接的な返答)It’s on his desk.「彼の机の上です」

(間接的な返答)Didn’t you check the e-mail?「メールはチェックしてないんですか?(=メールに書いてありましたよ)」

特に、間接的に返答する場合はひっかかりやすいです。

このパターンにも注意して問題演習を進めてください。

Part 3 & 4

設問を先読みしておく

Part3やPart4にDirectionが読み上げられますが、このDirectionは毎回同じ内容です。

ですので、このDirectionが流れている間に、先に最初の一問の設問に目を通しておきましょう。

設問文と選択肢の両方に目を通すことが望ましいですが、すべて読み通す余裕がなければ、選択肢だけにでも目を通してください。

そして、答えを探しながら音声を聞いていきます。

問題文が流れた後に、設問の音声も流れてきます。問題文が流れている間に答えを選んでしまい、設問の音声が流れている間に、次の問題の設問に目を通します。

リスニングセクションは、そもそも聞き取ることができていなければ、いくら考えても答えは出ないことが多いです。

ですので、もし分からなければその設問はあきらめて、次の設問に切り替える意識が必要です。

仮に、選択肢を意識しながら聞くと混乱してしまうという場合は、テクニックよりも、シャドーイングを通した根本的なリスニング力の向上を優先させるべきです。

図の問題

図の問題は、設問の選択肢に記載されていない方がヒントになります。

価格
あか300
あお500
みどり700
きいろ1,000

設問

(A) あか

(B) あお

(C) みどり

(D) きいろ

例えば、上記のようになっている場合、問題文の中で直接的に「<あか>にしよう」と述べられず、「一番安いものにしよう」や、「1000のはどうだい?」というように、数字の情報が出てきます。

つまり、この設問においては、問題文の中で出てくる300, 500, 700, 1000という言葉に注意して聞き取るべきだ、と心構えをしたうえで問題文を聞くことになります。

設問の順番と音声の順番はだいたい同じ

設問の順番は、音声中のヒントの順番とだいたい一致しています。

設問の1つ目は音声の前半に、2つ目は中盤に、3つ目は終盤に出てくることが多いことも意識しておきます。

Part 3

設問中のthe manやthe womanという言葉に注意

What does the man ask the woman to do?「男性は女性に何をするように頼んでいますか?」

この設問文から、the manの発言にヒントが隠されていることが予想されます。

ですので、the manの発言に注意をしながら音声を聞いていくことになります。

登場人物が3人の場合もある

登場人物が3人である場合もありますが、ヒントがあります。

以下のことを意識していれば、大きな混乱はせずにすみます。

ヒント1:問題番号の読み上げ

Question 53 through 55 refer to the following conversation with three speakers.

のthree speakersから、「この設問の登場人物は3人だ」と判断することができます。

ヒント2:設問文中のmenやwomen

設問文にmenやwomenといった複数形が存在していれば、「この設問の登場人物は複数だ」と判断することができます。

ヒント3:問題文中で名前で呼びかけている

問題文中で、「ねえJohn」などのように、名前で呼びかける箇所が含まれる場合も、登場人物が複数いるヒントになります。

Part 4

ジャンルを意識

各問題の冒頭のナレーションで、ジャンルに関する情報が出てきます。

Questions 71 through 73 refer to the following telephone message.

というナレーションの場合、最後の<telephone message>の部分を聞くことで、「この音声は<留守番電に残された音声>だ」と判断することができます。

このように、あらかじめ何のジャンルに関する音声なのかを意識しておくことで、問題が解きやすくなります。

よく出てくるジャンル

telephone message(留守番電話)

announcement(アナウンス)

talk(話)

excerpt from a meeting(会議の抜粋)

broadcast(放送)

advertisement(広告)

introduction(導入)

Part 5

選択肢を先にみて、何が問われているかを確認する

よくあるパターン1:品詞問題

Members of the department (   ) that~.

(A) estimate→動詞

(B) estimation→名詞

(C) estimates→動詞(3単のsがついているので主語は単数)

(D) estimable→形容詞

例えば、上記のような選択肢になっている場合、選択肢の品詞がバラバラであることに注目して、空所にどの品詞が入るかを考えます。

文の構造的に空所には動詞が入ると分かるので、(A)と(C)を残します。

主語はMembersという複数形なので、<3単のs>のついていない(A)を正解とします。

よくあるパターン2:語彙問題

(A) frequently

(B) critically

(C) increasingly

(D) productively

選択肢が上記のようになっている場合、すべて副詞なので、単純に文脈に合う意味の選択肢を正解とすることになります。

よくあるパターン3:動詞の形

The statistics (   ) by a team of experts.

(A) verify

(B) verified

(C) are verifying

(D) are verified

選択肢が上記のようになっている場合、選択肢の並びから、適切な動詞の形が問われていることが分かります。

主語である「統計の数字」は「検証される」という受け身の意味になるはずなので、受け身形である(D)が正解だと判断します。

よくあるパターン4:時制

He (   ) his choice at the meeting tomorrow.

(A) reveals

(B) had revealed

(C) revealed

(D) will reveal

選択肢が上記のようになっている場合、選択肢はすべて動詞ですが、時制が異なる点に注目します。

tomorrowに合わせて、未来を表す(D)の選択肢が正解だと判断します。

このように、Part 5を解く際は選択肢に先に目を通すことで、何が問われているのかを判断しやすくなります。

Part 6

文挿入

Part 6の<一文を挿入する設問>は、「これが正解だ」と積極的には選べずに、消去法で解くことになる場合も多くあります。

例えば、「新規オープン!」という広告であれば、「今まで応援してくれてありがとう!」という選択肢は消去することになります。

空所が問題文の冒頭にあるパターン

問題文全体をまとめるような内容の選択肢が正解となりやすいです。

また、最後の方まで読まないと正解が出ないことも多いので、前後だけで判断に困る場合は、もう少し先まで読んでみる必要があります。

例えば、選択肢の中に「プロジェクトが実行された」という過去時制の文と、「プロジェクトが実行される」という未来時制の文が含まれていることがあります。

この場合、文章を先まで読み進めた段階で「プロジェクトが終わっている」ということが確認でき、その時点でやっと、過去時制の文が正解だと判断できることもあります。

空所が問題文の途中にあるパターン

前後の内容と矛盾しない選択肢を選ぶ必要があります。

前後関係として、①主張+理由、②原因+結果、③主張+具体例、④概要+詳細、⑤メインテーマ+補足事項、といったタイプを意識してみてください。

空所が問題文の最後にあるパターン

文章の締めにふさわしい選択肢が正解となりやすいです。

逆に、「車のナンバーは○○○です」というような具体的な内容は正解になりにくいです。

このPart 6の文挿入の設問は、時間がかかるうえに難易度は高めであることが多いので、満点を目指すわけでなければ、「捨て問覚悟」と捉えておくのも一つの方法です。

Part 7

設問の順番と問題文中のヒントの順番はだいたい同じ

もちろん、バラバラの複数の箇所を総合して判断しなければならない設問もでてきます。

しかし、おおむね、設問の順番は文章中に出てくるヒントの順番とだいたい一致していることを意識しておくと、問題は解きやすくなるはずです。

ジャンルを意識

リスニングセクションのPart 4と同じく、Part 7もジャンルを意識して読むことで読みやすくなります。

よく出てくるジャンル

text-message chain(チャット)

ticket(チケット)

e-mail(Eメール)

document(書類)

information(情報)

announcement(広告・アナウンス)

form(用紙)

discussion(話し合い)

Web site(ウェブサイト)

article(記事)

posting(投稿)

baggage tag(手荷物用タグ)

letter(手紙)

notice(告知)

advertisement(広告)

report(レポート)

coupon(クーポン)

review(レビュー)

weather forecast(天気予報)

itinerary(旅程表)

照合問題

1つの問題に文章が2つ(ダブルパッセージ)、もしくは3つ(トリプルパッセージ)含まれるものがあります。

この問題でありがちなのが、バラバラに述べられている情報を照合して答えを出すタイプの設問です。

例えば、「Karenは何パーセント引きで商品を買うことができるか?」という設問があるとしましょう。

1つ目の文章で「プレミアム会員の方は50%オフ」という情報が、最後の文章で「プレミアム会員である方にこのメールをお送りしています」という情報が提示されていたりします。

さらに、このメールの受け取り主を確認して「Karen」とあるのを確認して、「50%オフ」の選択肢が正解になると判断することができます。

このように、バラバラの情報を照合しなければならない設問が複数設定されていることを念頭に、問題演習に取り組んでみてください。

満点を目指すわけでなければ、このタイプの設問は「捨て問覚悟」としてもよいかもしれません。

Readingセクションの時間配分

「全部解ききること」が当面の目標となると思います。

1つの問題に時間をかけすぎていると、あっというまに制限時間になりますので、分からない問題は潔くあきらめ、最後まで解ききるという心構えで取り組んでみてください。

解ききることを目標とした場合の目安の時間配分は以下のようになります(満点を目指す場合は見直しの時間のために10以上は余裕を持って解き終えたい)。

Readingセクション100問75分
Part 510問10分
Part 616問5~10分
Part 754問60~55分

最後に

TOEICを解く上での王道的なテクニック的なものを紹介してきました。

しかし、TOEICを利用した英語の本質的な学習は<シャドーイングをメインに本番さながらの問題集を反復する>というものに尽きます。

逆に言うと、これを意識していれば、ここで紹介したテクニック的なものは使わずとも点数が伸びていきます。

<シャドーイング+問題集の反復>を徹底することが、遠回りのようで最も確実な方法です。