【中学英文法・高校受験英文法解説】助動詞②~must・have to・may・shall・should~

助動詞の使い方の復習

まずは<can>と<will>で助動詞の使い方を復習します。詳しくは助動詞canを確認してください。

〇 肯定文…<【主語】+助動詞+動詞の原形~.>

〇 否定文…<【主語】+助動詞+not+動詞の原形~.>

〇 疑問文…<助動詞+【主語】+動詞の原形~?>

―<Yes, 【主語】+助動詞.>

―<No, 【主語】+助動詞+not.>

いずれも<動詞の原形>になる点に注意

【肯定文】
He can play tennis.
※主語が3単でもsはつかない
「彼はテニスをすることができる」
【否定文】
He cannot play tennis.
「彼はテニスをすることができない」
【疑問文】
Can he play tennis?
ーYes, he can.
ーNo, he can’t.
「彼はテニスをすることができますか?」
ー「はい、できます」
ー「いいえ、できません」
【肯定文】
They will come here.
「彼らはここに来るつもりだ」
【否定文】
They won’t come here.
「彼らはここに来ないつもりだ」
【疑問文】
Will they come here?
ーYes, they will.
ーNo, they won’t.
「彼らはここに来るつもりですか?」
ー「はい、そうです」
ー「いいえ、ちがいます」

次に紹介する助動詞も、文の作り方は<can>や<will>と同様です。

must/have to

must

mustは「絶対」のニュアンスです。そこから下のように「絶対にしろよ→しなければならない」と「絶対そうだ→そうに違いない」の2つの意味につなげてください。まずは【肯定文】と【否定文】を確認します。

~mustの意味~

「~しなければならない」

【肯定文】Tom must come here. 「トムはここに来なければならない
【否定文】Tom mustn’t come here. 「トムはここに来てはいけない

※ <must not>の短縮形は<mustn’t>

「~にちがいない」

【肯定文】Tom must be a doctor. 「トムは医者に違いない
【否定文】Tom cannot be a doctor. 「トムは医者のはずがない

「~にちがいない」の否定は「~のはずがない」ですが、この意味を持つのは<cannot+動詞の原形>です。<must not>にしても「~のはずがない」という意味にはならないので注意してください。

※1 <must not>の短縮形は<mustn’t>

※2 「~にちがいない」の否定は「~のはずがない」ですが、この意味を持つのは<cannot+動詞の原形>です。<must not>にしても「~のはずがない」という意味にはならないので注意してください

have to

<have to+動詞の原形>で「~しなければならない」という意味で、mustの「~しなければならない」とほぼ同じ意味です。ただ、<have to>の方は<一般動詞扱い>である点に注意してください。なので、否定文は<【主語】+don’t have to+動詞の原形>「【主語】は~しなくてもよい(~する必要はない)」となり、疑問文は<Do+【主語】+have to+動詞の原形~?>「【主語】は~しなければなりませんか?」となります。答え方は<Yes, 【主語】+do.><No, 【主語】+don’t (have to).>です。主語が3人称単数の場合は<has to>になります。

【肯定文】
I have to do my homework.
「私は宿題をしなければならない
【否定文】
I don’t have to do my homework.
「私は宿題をしなくてもよい
【疑問文】
Do you have to do your homework?
ーYes, I do.
ーNo, I don’t (have to).
「あなたは宿題をしなければなりませんか?」
ー「はい、しなければなりません」
ー「いいえ、しなくてもいいです」
【肯定文】
Tom has to go to the library.
「トムは図書館に行かなければならない
【否定文】
Tom doesn’t have to go to the library.
「トムは図書館に行かなくてよい
【疑問文】
Does Tom have to go to the library?
ーYes, he does.
ーNo, he doesn’t (have to).
「トムは図書館に行かなければなりませんか?」
ー「はい、行かなければなりません」
ー「いいえ、行かなくてもよいです」

<must>と<have to>の違い

肯定文においては<must>も<have to>も「~しなければならない」ですが、否定文になると<must not>は「~してはいけない」、<don’t have to>は「~しなくてもよい(する必要はない)」という異なる意味になります

【肯定文】

Tom must do his homework. Tom has to do his homework.
「トムは宿題をしなければならない」 「トムは宿題をしなければならない」

【否定文】

Tom mustn’t do his homework.Tom doesn’t have to do his homework.
「トムは宿題をしてはいけない「トムは宿題をしなくてもよい

Must+【主語】+動詞の原形~?に対する答え方

<must not>は「~してはいけない」、<don’t have to>は「~しなくてもよい」という違いがありました。では、Must I do my homework?「私は宿題をしなければなりませんか?」に対する答えとして、自然なのはどちらでしょう?

【must】
No, you mustn’t.
「いいえ、してはいけません」
【have to】
No, you don’t have to.
「いいえ、しなくてもいいです」

「宿題しなくちゃいけない?」「いや、しなくてもいいよ」の方が自然です。つまり、<Must+【主語】+動詞の原形~?>「~しなければなりませんか?」という疑問文に対して<No>で答えるとき、<must>は使わずに<No,【主語】+don’t have to.>としなければなりません。使われる助動詞が変わるので注意してください。

must

ここまでの内容を踏まえて<must>をまとめます。

「~しなければならない」

【肯定文】Tom must come here.  「トムはここに来なければならない
【否定文】Tom mustn’t come here.     「トムはここに来てはいけない
【疑問文】Must Tom come here?
―Yes, he must.
―No, he don’t have to.
「トムはここに来なければなりませんか?」
ー「はい、そうです」
ー「いいえ、来なくてもいいです」

「~にちがいない」※肯定文と否定文の使い方のみ覚えておく

【肯定文】Tom must be a doctor.   「トムは医者に違いない
【否定文】Tom cannot be a doctor.   「トムは医者のはずがない

※「~にちがいない」の否定は「~のはずがない」ですが、この意味を持つのは<cannot+動詞の原形>です。<must not>にしても「~のはずがない」という意味にはならないので注意してください。

※1 <must not>の短縮形は<mustn’t>

※2  <Must+【主語】+動詞の原形~?>「~しなければなりませんか?」という疑問文に対して<No>で答えるとき、<must>は使わずに<No,【主語】+ don’t have to.>としなければなりません

※3 「~にちがいない」の否定は「~のはずがない」ですが、この意味を持つのは<cannot+動詞の原形>です。<must not>にしても「~のはずがない」という意味にはならないので注意してください

may

mayは「50%」のニュアンスです。そこから下のように「やってもやらなくてもどっちでもいい(半々)→してよい」と「可能性50%→かもしれない」の2つの意味につなげてください。

「~してよい」

【肯定文】You may go home.  「あなたは帰ってよい
【否定文】You may not go home. 
※must not「~してはいけない」の方が強い禁止
「あなたは帰ってはいけない
【疑問文】May I go home?
ーYes, you may.
ーNo, you may not.
「私は帰ってもいいですか?」
ー「はい、いいです」
ー「いいえ、いけません」

※ No, you may not.は目上の人に対して失礼になるので注意。

「~かもしれない」※肯定文と否定文の使い方のみ覚えておく

【肯定文】It may rain tomorrow.  「明日雨が降るかもしれない
【否定文】It may not rain tomorrow.  「明日雨が降らないかもしれない

※ <may not>の短縮形は<mayn’t>だが、ほとんど使用されない。

※1 <may not>の短縮形は<mayn’t>だが、ほとんど使用されない。

※2 No, you may not.は目上の人に対して失礼になるので注意。

shall

shallは「権力・運命」のように偉そうなイメージなのであまり使われません。以下の慣用表現のみ覚えてください。

Shall I+動詞の原形~?「~しましょうか?」

Shall I carry your bag?
―Yes, please.
―No, thank you.
「あなたのカバン持ちましょうか?」
ー 「はい、お願いします」
ー 「いいえ、結構です」

Shall we+動詞の原形~?「~しませんか?」

Shall we play tennis?
―Yes, lets.
―No, lets not.
「テニスしませんか?」
ー 「はい、しましょう」
ー 「いいえ、やめておきましょう」

※ Shall we~?「~しませんか?」は、命令文で学習した<Let’s+動詞の原形~.>と書き換え可能です。

Shall we play tennis? ≒ Let’s play tennis.

※1 Shall we~?「~しませんか?」は、命令文で学習した<Let’s+動詞の原形~.>と書き換え可能です。

Shall we play tennis?

Let’s play tennis.

should

shouldはshallの過去形ですが、時制は現在です。

「~すべきだ」

【肯定文】They should come here. 「彼らはここに来るべきだ
【否定文】They shouldn’t come here. 「彼らはここに来るべきでない
【疑問文】Should they come here?
―Yes, they should.
―No, they shouldn’t.
「彼らはここに来るべきですか?」
ー 「はい、来るべきです」
ー 「いいえ、来るべきではありません」

「~はずだ」※肯定文の使い方のみ覚えておく

【肯定文】Tom should come here.  「トムはここに来るはずだ

助動詞使った慣用表現

Can I~?= May I~?「~してもいいですか?」

※<May I~?>の方がていねいな言い方。

※許可を与える場合は<Sure. / Of course. / OK. / All right.>などを使う。与えない場合は<I’m sorry, you can’t.>を使う。

May I use your car?
―Sure.
―Sorry, you can’t. 
「あなたの車を使ってもいいですか?」
ー 「いいですよ」
ー 「すみませんが、いけません」

Can you~? = Will you~? = Could you~? = Would you~?「~してもらえませんか?」

※右にいくほど丁寧な表現になる

※<Sure. / Of course, I can.>や<Sorry, I can’t.>で答える。

Will you open the window?
―Of course.
―Sorry, I can’t.
「窓を開けてもらえませんか?」
ー 「いいですよ」
ー 「すみません、できません」

Would you like~?「~はいかがですか?」

Would you like some tea? 「紅茶はいかがですか?」

canとwillの書き換え(おさらい)

can ≒ be able to

canは<be動詞+able+to>という形とほぼ同じ意味です。細かい違いは別の項目で扱います。今はこれら2つは同じ意味だと認識しておいてください。否定文と疑問文はbe動詞の文と同じです。

【肯定文】
I can play tennis.
≒I am able to play tennis.
「私はテニスをすることができる
【否定文】
I am not able to play tennis.
「私はテニスをすることができない
【疑問文】
Are you able to play tennis?
ーYes, I am.
ーNo, I’m not.
「あなたはテニスをすることができますか?」
ー「はい、できます」
ー「いいえ、できません」

will ≒ be going to

<will>は<be動詞+going+to>という形で書き換えることができます。細かいニュアンスの違いはありますが、ここでは同意表現と考えておいてください。

I will play tennis.
≒ I am going to play tennis.
「私はテニスをするつもりだ
He will study English.
≒ He is going to study English.
「彼は英語を勉強するつもりだ
Tom and Mary will go to the park.
≒ Tom and Mary are going to go to the park.
「トムとメアリーは公園に行くつもりだ

否定文と疑問文の作り方はbe動詞の文と同じです。

I am going to play tennis. 「私はテニスをするつもりだ
【否定文】
I’m not going to play tennis.
「私はテニスをするつもりではない
【疑問文】
Are you going to play tennis?
ーYes, I am.
ーNo, I’m not.
「あなたはテニスをするつもりですか?」
ー「はい、そうです」
ー「いいえ、違います」

疑問詞を使った疑問文

【疑問詞が主語にならないパターン】

<疑問詞+疑問文の形~?>という形にします。

When will he visit Kyoto?「彼はいつ京都を訪れますか?
Why must I study hard?「なぜ私は一生懸命勉強しなければいけないのですか?」
Where are you going to go?「あなたはどこに行く予定ですか?」

【疑問詞が主語になるパターン】

<疑問詞+動詞~?>という形にします。答え方は<【主語】+will (can, may).>など。

Who can play the guitar?
ーI can.
ーTom can.など
「誰がギターを弾けますか?」
ー「私です」
ー「トムです」
Who will be there?
ーMy brother will.
ーMary will.など
「誰がそこにいますか?」
ー「私の兄(弟)です」
ー「メアリーです」

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