【中学英文法・高校受験英文法解説】受動態①~受動態の意味と文の作り方~

受動態(受け身)とは、日本語でいうと「~される」にあたる表現です。英語ではどういう形にするかを見ていきましょう。

受動態の形

<【主語】+be動詞+過去分詞(+by…)>という形で受け身「【主語】は(…によって)~される、されている」になります。

This book was written by him. 「この本は彼によって書かれた

ちなみに過去分詞は不規則動詞の活用表でまとめています。

by以下の省略

<be動詞+過去分詞+by~>の<by~>の部分は省略されることも多いです。主に以下の場合が省略されますが、「<by~>の部分はないこともあるんだ」くらいに考えておけば大丈夫です。

1.一般人(by us, by you, by them, by peopleなど)

Japanese is spoken (by us) in Japan. 「日本では日本語が話されている」
English is spoken (by them) in America.   「アメリカでは英語が話されている」

2.誰によって行われたのか不明

The window was broken yesterday.
「昨日、窓が割られた」

3.言わなくても分かる・言いたくない・言う必要がない

The room is cleaned every day. 
「その部屋は毎日掃除されている」

受動態の文の作り方

今まで学習してきた「~する」という意味の文を、受動態に対して能動態の文といいます。能動態の文を受動態にする過程を通して、受動態の文の作り方を見ていきましょう。

肯定文

以下の能動態の文を、意味を変えずに受動態にしてみます。受動態の文の作り方と例文を照らし合わせながら確認してください。

~受動態の文の作り方~

①【能動態】の目的語を【受動態】の主語にする

② 動詞を<be動詞+過去分詞>の形にする

③【能動態】の主語にbyをつけて最後に置く(省略される場合もある)

【能動態】
Tom cleans the room.
トムはその部屋を掃除する
↓①目的語であるthe roomを主語にする
↓②cleans<be動詞+過去分詞>にする
↓③Tomにbyをつけて最後に置く
【受動態】
The room is cleaned by Tom.
その部屋はトムによって掃除される
【能動態】
They speak English in Australia.
「オーストラリアでは彼ら(オーストラリア人のこと)は英語を話す
↓①目的語であるEnglishを主語にする
↓②speak<be動詞+過去分詞>にす る
【受動態】
English is spoken in Australia.
※言わなくても分かる場合は<by主語>がないこともある
「オーストラリアでは英語が話される
【能動態】
They wrote this letter in English.
彼らはこの手紙を英語で書いた
【受動態】
This letter was written in English (by them).
この手紙は英語で書かれた

否定文

<【主語】+be動詞+not+過去分詞~>という形が否定文「【主語】は~されない」です。

【肯定文】
This room is cleaned by him.
be動詞の後にnotをつける
【否定文】
This room isn’t cleaned by him.
「この部屋は彼によって掃除されない
【肯定文】
This letter was written in English.
【否定文】
This letter wasn’t written in English.
「この手紙は英語で書かれていなかった

疑問文

<be動詞+【主語】+過去分詞~?>という形が疑問文「【主語】は~されますか?」です。答え方は<Yes,【主語】+be動詞.><No,【主語】+be動詞+not.>です。

【肯定文】
This room is cleaned by him.
主語be動詞をひっくり返す
【疑問文】
Is this room cleaned by him?
ーYes, it is.
ーNo, it isn’t.
※答えるときは主語を人称代名詞にする
「この部屋は彼に掃除されますか?」
ー 「はい、されます」
ー 「いいえ、されません」
【肯定文】
This letter was written in English.
「この手紙は英語で書かれた」
【疑問文】
Was this letter written in English?
ーYes, it was.
ーNo, it wasn’t.
※答えるときは主語を人称代名詞にする
「この手紙は英語で書かれましたか?」
ー 「はい、そうです」
ー 「いいえ、違います」

疑問詞を含む疑問文

【疑問詞が主語にならないパターン】

<疑問詞+be動詞+【主語】+過去分詞(+by~)?>という形になります。

Koalas are found in Australia.「コアラはオーストラリアで見られる」
↓in Australiaをwhereにして残りを疑問文の語順にする
Where are Koalas found?
ーThey are found in Australia.
「コアラはどこで見られますか?」
ー「オーストラリアで見られます」

【疑問詞が主語になるパターン】

<疑問詞+be動詞+過去分詞(+by~)?>という形になります。

 This book is read by many people.「この本は多くの人に読まれている」
  ↓this bookをwhatにする。
Which is read by many people?「どれが多くの人に読まれていますか?」
 ―This book is.「この本です」
 ※答え方は<【主語】+is (am, are).>

助動詞を含む受動態

助動詞を含む場合は、助動詞のルールで否定文、疑問文を作ります。

【能動態】
Tom reads this book.
「トムはこの本を読む
【受動態】
This book is read by Tom.
「この本はトムに読まれている
↓isを<助動詞+be>にする
【肯定文】
This book will be read by Tom.
「この本はトムに読まれるだろう
<助動詞>の後 にnotをつけると否定文になる
【否定文】
This book will not be read by Tom.
「この本はトムに読まれないだろう
【肯定文】
This book will be read by Tom.
↓【肯定文】の主語助動詞をひっくり返すと疑問文になる
【疑問文】
Will this book be read by Tom?
ーYes, it will.
ーNo, it won’t.
※答えるときは主語を人称代名詞にかえる
「この本はトムに読まれるだろうか?」
ー「はい、読まれるでしょう」
ー 「いいえ、読まれないでしょう」

過去の受動態

これまでと変わらず動詞を過去形にすると過去の受動態になります。<【主語】+was(were)+過去分詞(+by~)?>という形になります。

【肯定文】
The letter was written in English.
「その手紙は英語で書かれていた
【否定文】
The letter wasn’t written in English.
「その手紙は英語で書かれていなかった」
【疑問文】
Was the letter written in English?
ーYes, it was.
ーNo, it wasn’t.
「その手紙は英語で書かれていましたか?」
ー「はい、書かれていました」
ー「いいえ、書かれていませんでした」

by以外の前置詞を使う受動態

be known to~「~に知られている」

He is known to everyone in the city.
「彼は町のみなに知られている

be made of~「~でできている(材料/何でできているか見て分かる)」

The desk is made of wood.
「その机は木でできている

be made from~「~でできている(原料/何でできているか見ても分からない)」

Wine is made from grapes.
「ワインはぶどうでできている

be surprised at~「~に驚いている」

I was surprised at the news.
「私はその知らせに驚いた

be interested in~「~に興味を持っている」

They were interested in English.
「彼らは英語に興味を持っていた

be satisfied with~「~に満足している」

Tom is satisfied with the result.
「トムは結果に満足している

   

be covered with~「~で覆われている」

The road is covered with snow.  
「道は雪で覆われている

 

be filled with~「~でいっぱいだ」

The bus was filled with many people.
「バスはたくさんの人でいっぱいだった

be pleased with~「~を気に入っている」

I’m pleased with my car. 
「私は自分の車を気に入っている

be killed in~「~で死ぬ」

She was killed in the war.
「彼女は戦争で死んだ

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